小学生の慣用句一覧|意味・例文・使い方を学年別に解説

慣用句は、意味を一度読んだだけでは使いにくい言葉です。「胸をなで下ろす」と聞いても、胸をなでる動作の話だと思ってしまうことがあります。大切なのは、意味・使う場面・自分の例文を一緒に覚えることです。

この記事では、小学生がまず覚えたい慣用句を、体や顔、気持ち、人との関わりなどに分けて一覧にしました。意味だけの暗記で終わらないよう、例文と使い方、ことわざとの違い、確認問題までまとめます。

先に覚え方の結論

  1. 意味を短い言葉に言い換える。
  2. その言葉を使う場面を思い浮かべる。
  3. 主語を自分に変えて例文を作る。
  4. 翌日に見ないで説明する。

慣用句とは?ことわざ・四字熟語との違い

慣用句とは、いくつかの言葉がまとまって、全体で決まった意味を表す表現です。言葉を一つずつ文字どおりに読むだけでは、全体の意味が分からないことがあります。

種類特徴
慣用句いくつかの言葉がまとまり、決まった意味を表す。頭をひねる=一生懸命に考える
ことわざ昔からの知恵や教訓を短い言葉で表す。急がば回れ
四字熟語漢字四字で、考えや様子を表す言葉が多い。一石二鳥

たとえば「頭をひねる」は、頭を本当にねじることではなく、「一生懸命に考える」という意味です。文章の中で見つけたときは、前後の内容から、どんな気持ちや行動を表しているかを確かめます。

小学生の慣用句一覧

一覧は、意味の近さだけでなく、使う体の部分や場面で分けています。知らない言葉は全部覚えようとせず、まず学校の文章や自分の生活に出てきたものから選びます。

頭・胸・手・口・目に関する慣用句

慣用句意味例文
頭をひねる一生懸命に考える難しい問題の答えを頭をひねって考えた。
頭に入れる覚える・理解する大事な予定を頭に入れておく。
頭が切れる頭の働きが速く、賢い姉は計算が速くて頭が切れる。
胸をなで下ろす安心する無事に帰ってきたので胸をなで下ろした。
胸を張る自信をもって堂々とする練習した歌を胸を張って発表した。
胸がいっぱいになる感動で心が満たされる卒業式で胸がいっぱいになった。
手を焼く扱いに困る元気な弟の世話に手を焼いている。
手を貸す手伝う重い荷物を運ぶのに手を貸してくれた。
手を抜く力を出し切らず、いい加減にする最後まで手を抜かずに走った。
口を出す横から意見を言う妹の相談に、すぐ口を出さないようにした。
口が軽い秘密をすぐ人に話す口が軽い人には大事な話をしない。
口をそろえるみんなが同じことを言う友達は口をそろえて楽しかったと言った。
目を丸くする驚く大きな魚を見て、みんな目を丸くした。
目を通すひととおり読む提出前に作文へ目を通した。
目が回るとても忙しい・目まいがする行事の準備で目が回るような忙しさだった。

気持ち・行動に関する慣用句

慣用句意味例文
力を合わせる協力するクラスで力を合わせて劇を作った。
力を入れる熱心に取り組む今年は漢字の練習に力を入れる。
気を配る細かいところまで注意する周りの人に気を配って話す。
気が合う考え方や好みが似ている同じ本が好きで、二人は気が合う。
気を落とすがっかりする一度の失敗で気を落とさなくていい。
心をこめる真心をもって行う家族へ心をこめてカードを書いた。
心を開く相手を信頼して本当の気持ちを話す話を聞いてもらい、少しずつ心を開いた。
気が進まないやる気になれない苦手な片付けはなかなか気が進まない。
足を運ぶ実際にその場所へ行く図書館へ足を運んで資料を探した。
足を引っ張る人のじゃまをする仲間の足を引っ張らないよう準備する。
腰を上げるやっと行動を始める声をかけられて、ようやく腰を上げた。
腰を据える落ち着いて取り組む今日は腰を据えて読書をする。
耳を疑う聞いたことが信じられない思いがけない知らせに耳を疑った。
耳を傾ける熱心に聞く先生の説明に耳を傾ける。
鼻が高い誇らしい妹が賞を取って家族は鼻が高い。

人との関わりに関する慣用句

慣用句意味例文
気が利くその場に合う行動ができる暑そうな友達へ水を渡すとは気が利くね。
気にかける心配したり、注意して見守ったりする祖父はいつも私の体調を気にかけている。
顔が広い知り合いが多い町のことなら、顔が広い父に聞こう。
顔を立てる相手の名誉を守る相手の顔を立てて、先に発表してもらった。
肩を持つ味方をするどちらか一方の肩を持たずに話を聞く。
肩の荷が下りる責任や心配がなくなり、ほっとする発表が終わり、肩の荷が下りた。
仲を取り持つ仲が悪い人の間に入り、関係をよくする二人の仲を取り持つために話を聞いた。
水に流す過去のことをなかったことにする小さな言い争いは水に流した。
筋を通す道理に合うように行動する約束したことは最後まで筋を通す。
話に花が咲く話が次々に広がり、盛り上がる昔の写真を見て話に花が咲いた。
話が早い事情を理解するのが速い話が早い友達に手順を説明した。
一目置く相手をすぐれた人として認めるみんな彼の観察力に一目置いている。
目をかける特にかわいがり、面倒を見る先生は新しい係をよく目をかけてくれた。
白い目で見る冷たい目で見る失敗した人を白い目で見てはいけない。
苦労を買って出る大変なことを進んで引き受けるみんなが避けた仕事を買って出た。

様子や場面を表す慣用句

慣用句意味例文
油を売る仕事をせず、無駄話をして時間を過ごす帰る前に友達と油を売ってしまった。
重い腰を上げるなかなか始めなかったことを始める重い腰を上げて部屋を片付けた。
大目に見る悪いところを厳しく責めない今回は忘れ物を大目に見てもらった。
大きな顔をするいばった態度をとる手伝っていないのに大きな顔をしない。
釘を刺すあとで問題が起きないよう念を押す母は戸締まりをするよう釘を刺した。
念を押す確かめるためにもう一度言う集合時刻を念を押して確認した。
後ろ髪を引かれる心残りで、その場を離れにくい楽しい会が終わり、後ろ髪を引かれた。
首を長くする楽しみにして待つ遠足の日を首を長くして待つ。
首をひねる疑問に思い、考え込む説明を読んでも首をひねった。
尻に火がつく期限が迫り、急いで取り組む宿題の期限が近づき尻に火がついた。
歯が立たない力が及ばず、かなわない難しい問題にはまだ歯が立たない。
腕をみがく技術や力を高める毎日の練習で料理の腕をみがく。
腕を振るう得意な技術を使う誕生日に父が料理の腕を振るった。
棚に上げる自分の問題をそのままにして人を責める自分の忘れ物を棚に上げて友達を責めない。
明るみに出る隠れていたことが分かる調べていくうちに事実が明るみに出た。

学年別の覚え方

学年覚え方目標
低学年絵や動作を思い浮かべ、短い例文を声に出す。まず10〜20語を使ってみる。
中学年意味と場面をセットでメモし、似た言葉を比べる。作文や会話で週に数語使う。
高学年文章の前後から意味を推測し、使い方を説明する。読解・作文で適切に使う。

学年は目安です。低学年でも興味のある言葉は覚えられますし、高学年でも意味があいまいな言葉は一つずつ使ってみる方が確実です。数を競うより、正しい場面で使える言葉を増やします。

三角メモで覚える方法

慣用句をノートに写すだけでは、次の日に意味が抜けやすくなります。紙を三つに分けて、意味・使う場面・自分の例文を書きます。これをここでは「三角メモ」と呼びます。

段階すること残すメモ
1 意味辞書や一覧で意味を読む。短い言い換え
2 場面どんなときに使うか想像する。使う場面
3 例文主語を自分や家族に変えて読む。自分の例文
4 翌日見ないで意味を言ってみる。まだ迷う言葉

例:胸をなで下ろす

意味:安心する
使う場面:心配していたことが無事に終わったとき
自分の例文:発表が終わり、私は胸をなで下ろした。

例文は、一覧の文をそのまま丸暗記するより、自分の学校生活や家で起きたことへ置き換えます。声に出すと、文章の中で使う感覚もつかみやすくなります。

間違いやすい使い方

間違いやすい使い方直すポイント
意味を文字どおりに考える言葉全体の意味を見る。胸をなで下ろすは、胸を実際になでる話ではない。
似た意味を入れ替える安心・自信・誇りなどを区別する。胸をなで下ろす=安心、胸を張る=自信。
場面に合わない人・気持ち・行動のどれを表すか確認する。手を焼くは、扱いに困る場面で使う。
主語が不自然誰がその気持ちや行動をしたか読む。先生が児童に手を焼く、のように使う。

慣用句は、意味が分かっていても主語や場面が合わないと不自然になります。「誰が」「どんな気持ちで」「何をしたのか」を入れ替えて、例文を声に出して確認しましょう。

作文や読解で使うときのコツ

作文では、知っている言葉を無理に入れる必要はありません。場面に合う慣用句を一つ使い、その前後に具体的な出来事を置くと、気持ちが伝わりやすくなります。

使う前の三つの確認

  • この慣用句は、気持ち・行動・人間関係のどれを表すか。
  • 文章の前後に、その意味を裏付ける出来事があるか。
  • 普通の言葉に直しても、意味が変わらないか。

読解問題で出てきたら、まず慣用句全体を言い換えます。次に、登場人物の行動や会話とつないで考えると、気持ちを問う問題にも答えやすくなります。作文の組み立ては小学生の作文の書き方も参考にしてください。

無料確認テスト

答えを見る前に、意味を言い換えたり、例文を作ったりしてみましょう。分からない問題だけを三角メモに残します。

問題考えること
『発表が終わって胸をなで下ろした』の意味は?安心したのか、自信を持ったのか。
『難問に頭をひねる』の言い換えは?一生懸命に考える、でよいか。
『友達の相談に口を出す』はどんな場面?横から意見を言う場面か。
『手を焼く』を使って一文を作る。扱いに困っている対象を主語にする。
『力を合わせる』と反対に近い行動は?一人で勝手に進める、など。
『目を通す』と『読み込む』の違いは?ひととおり読むか、詳しく読むか。
『大目に見る』は、ほめる意味?失敗などを厳しく責めない意味。
『首を長くする』は体の話?楽しみに待つという意味。
『気が合う』を使える友達は?考え方や好みが似た友達。
今日覚えた言葉を一つ使って書く。自分の実際の場面に置き換える。
確認テストの答えを見る
1は安心する、2は一生懸命に考える、3は横から意見を言う、4は扱いに困る、5は協力するの反対に近い行動、6はひととおり読む、7は失敗などを厳しく責めない、8は楽しみに待つ、9は考え方や好みが似ている、10は自分の実際の場面で例文を作る問題です。
一度に何語覚えればいいですか。
最初は3〜5語で十分です。意味を言えるだけでなく、例文を一つ作れたら次の言葉へ進みます。
声に出すと何がよいのですか。
耳で聞くことで、意味と文の形を確かめられます。家族に意味を説明するだけでも、覚えているかの確認になります。
意味を忘れたときはどうしますか。
一覧を最初から読み直すのではなく、例文の場面を思い出します。それでも分からなければ、短い言い換えを書き直します。

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よくある質問

慣用句は何個覚えればいいですか。
数に決まりはありません。学校の文章や教科書に出てきた言葉を優先し、正しい場面で使えるものを少しずつ増やします。
ことわざと一緒に覚えてもいいですか。
構いませんが、慣用句は場面や気持ちを表すもの、ことわざは教訓を表すものが多いという違いを意識します。
作文に慣用句をたくさん入れてもいいですか。
たくさん入れるより、場面に合うものを一つ選ぶ方が自然です。意味を普通の言葉に直しても、文章の流れが通るか確認します。
まんがの辞典は勉強になりますか。
場面をイメージする入口として役立ちます。ただし、読んだ後に意味を言い換え、自分の例文を作ると学習につながります。
国語のドリルと一緒に使えますか。
読解や語彙の問題で見つけた慣用句を三角メモに残す方法がおすすめです。ドリルの選び方は小学生の国語ドリルの選び方を参考にしてください。

まとめ

小学生の慣用句は、意味の一覧を見るだけでなく、使う場面と例文まで一緒に覚えると使いやすくなります。

  • 慣用句全体を短い言葉に言い換える。
  • 意味・場面・自分の例文を三角メモにする。
  • 似た言葉は、安心・自信・困るなどの違いを比べる。
  • 作文や会話では、場面に合う言葉を一つだけ使う。
  • 忘れた言葉は、翌日に声に出して言い直す。

まずは一覧から気になる3語を選び、今日の出来事を使って例文を書いてみましょう。

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