小学1年生の作文は、長く書くことよりも、自分で思い出したことを短い文で書くことが大切です。最初から「はじめ・なか・おわり」をきれいに作ろうとすると、何を書けばよいか分からなくなりやすいです。
まずは、絵日記や一日の出来事から一場面を選び、「いつ」「どこで」「何をした」「どう思った」を一つずつ足していくと、1年生でも作文らしい形になります。
この記事の要点
- 1年生は2〜3文から始めても十分です。
- 絵日記、学校の出来事、すきなものは作文にしやすいテーマです。
- 親は文章を作るより、思い出すための質問をするほうが続きます。
- 直す場所は一度に一つにしぼると、作文が嫌になりにくいです。
小学1年生の作文は短い文からでよい
1年生の作文でよく見るつまずきは、「作文は長く書くもの」と思って手が止まることです。はじめは、短い文を並べるだけでもかまいません。
| 目安 | 書く内容 | 無理のない文量 |
|---|---|---|
| はじめて書く子 | いつ・どこで・何をした | 2〜3文 |
| 少し書ける子 | したこと・見たこと・気持ち | 4〜5文 |
| 学校の宿題に慣れてきた子 | はじめ・なか・おわりを分ける | 6〜8文 |
書く量を増やすより先に、「何をしたか」「どう思ったか」が入っているかを見ます。ここが入ると、短くても読んだ人に伝わる作文になります。
書きやすいテーマの選び方
1年生は、遠い出来事や大きなテーマより、今日あったことや好きなもののほうが書きやすいです。テーマを選ぶときは、子どもがすぐに思い出せる場面にしぼります。
| テーマ | 書きやすい理由 | 最初の一文の例 |
|---|---|---|
| きょうのこと | 記憶が新しく、見たことやしたことを思い出しやすい | きょう、こうえんでブランコにのりました。 |
| すきなもの | 気持ちを書きやすく、短い文でもまとまりやすい | わたしは、いちごがすきです。 |
| 学校であったこと | 先生や友だち、給食、休み時間など材料が多い | きょう、せいかつのじかんにあさがおをみました。 |
| 家で手伝ったこと | 順番を思い出しやすく、作文にしやすい | ぼくは、よるごはんのまえにおはしをならべました。 |
絵日記から作文に広げる手順
絵日記は、1年生の作文の入口として使いやすいです。絵を先に描くと、書く場面が一つにしぼられ、文章にしやすくなります。
手順
- 一番覚えている場面を一つ絵にする。
- 絵を見ながら「何をしたか」を一文で書く。
- 「だれと」「どこで」「どんな気持ち」を一つずつ足す。
- 最後に「またしたい」「うれしかった」などの気持ちで終える。
作文構成シートの無料PDFを使う場合も、1年生では全部の欄を埋めようとしなくて大丈夫です。まずは「したこと」と「気持ち」の2つだけでも、作文の土台になります。
ひらがな中心で書いてよい
1年生の作文では、習っていない漢字を無理に使わせる必要はありません。文字の正しさを気にしすぎると、内容を考える力が止まりやすくなります。
注意点: 直す量を増やしすぎない
ひらがな、句読点、字の形、内容を一度に直すと、子どもは「作文は直されるもの」と感じやすくなります。今日は「文の終わりに丸をつける」だけ、次は「一文足す」だけのように、一つずつ見るほうが続きます。
小学1年生の作文例文
例文は、丸写しするためではなく、「このくらい短くても作文になる」と見るために使います。できごとや気持ちは、自分のものに置きかえてください。
| 例文の型 | 向いているテーマ | 書く順番 |
|---|---|---|
| したこと型 | 遊び、手伝い、学校の活動 | 何をした → どこがよかった → 気持ち |
| すきなもの型 | 食べ物、遊び、動物、本 | すきなもの → 理由 → もっとしたいこと |
| びっくり型 | 初めての体験、発見 | 見たこと → 驚いたこと → 思ったこと |
| 絵日記型 | 今日の出来事 | 絵に描いた場面 → 一番言いたいこと → 気持ち |
例文1: 公園で遊んだこと
例文
きょう、こうえんでブランコにのりました。さいしょは、すこしこわかったです。でも、なんかいものると、たかくこげるようになりました。かぜがかおにあたって、きもちよかったです。また、ブランコにのりたいです。
見方: したこと、変わったこと、気持ちの順に書いています。
例文2: 給食のこと
例文
きょうのきゅうしょくは、カレーでした。じゃがいもがやわらかくて、おいしかったです。すこしからかったけれど、ぜんぶたべました。おかわりをしたかったです。
見方: 食べたもの、味、最後の気持ちを短くまとめています。
例文3: あさがおを見たこと
例文
きょう、あさがおのはっぱをみました。まえよりも、すこし大きくなっていました。はっぱは、みどりで、てのひらみたいなかたちでした。あしたもみるのがたのしみです。
見方: 見たものを、色や形でくわしくしています。
例文4: お手伝いをしたこと
例文
ぼくは、よるごはんのまえに、おはしをならべました。さいしょは、どこにおくかまよいました。おかあさんにおしえてもらって、じぶんでできました。ありがとうと言われて、うれしかったです。
見方: 困ったことと、できたことが入ると、短くても流れが出ます。
例文5: すきなもの
例文
わたしは、いちごがすきです。あまくて、あかいところがすきです。おべんとうにいちごが入っていると、うれしくなります。こんどは、いちごのケーキもたべたいです。
見方: すきな理由を一つ足すと、気持ちが伝わりやすくなります。
親の声かけで作文は書きやすくなる
家庭で作文を手伝うときは、正しい文を教えるより、子どもが思い出せる質問をするほうが書きやすくなります。
| つまずき | よくある様子 | 家庭での助け方 |
|---|---|---|
| 書くことが出ない | 「ない」「わすれた」で止まる | 写真、絵、持ち物を見ながら一場面だけ思い出す |
| 一文で終わる | 「たのしかったです」で終わる | 何が、どんなところが、と一つだけ聞く |
| ひらがなが不安 | 文字を気にして内容が止まる | まず話してから、書ける言葉だけで短く書く |
| 直しを嫌がる | 全部直されると思って手が止まる | 直す場所を一つにしぼり、内容を先に認める |
| NGになりやすい声かけ | 置きかえたい声かけ |
|---|---|
| もっと長く書きなさい | 一番よく覚えているところを、もう一文だけ足してみよう |
| 字がきたないから書き直し | 今日は、読みやすくしたい一文だけ直そう |
| それだけでは作文にならない | 今の文に、見たことか気持ちを一つ足すと作文らしくなるよ |
| 親が文章を作ってしまう | どんな音がした、どんな気持ちだった、と質問で思い出させる |
練習問題
問題を読んだら、先に自分で一文だけ考えてみてください。そのあと、クリックして答え方の例を確認しましょう。
| 問題 | 考えること |
|---|---|
| 1. 「こうえんであそびました」に一文足しましょう。 | 何で遊んだか、だれと遊んだか、どう思ったか |
| 2. 「きゅうしょくがおいしかったです」をくわしくしましょう。 | 何がおいしかったか、どんな味だったか |
| 3. 「あさがおをみました」を作文にしましょう。 | 色、形、気づいたこと、気持ち |
| 4. 「おてつだいをしました」を作文にしましょう。 | 何をしたか、むずかしかったこと、ほめられたこと |
| 5. 「すきなあそび」を作文にしましょう。 | 何がすきか、理由、次にしたいこと |
書きすぎ・直しすぎへの注意
1年生の作文では、最初から大人が読みやすい文章を目指さなくて大丈夫です。むしろ、直しすぎると「書く前から失敗しそう」と感じやすくなります。
NGになりやすい見方
短い、字が曲がっている、同じ言葉が続く、句読点が少ない、と全部を直すと、作文の時間がつらくなりやすいです。まずは「自分で思い出して書けた」ことを見て、そのあと一つだけ直します。
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よくある質問
まとめ
小学1年生の作文は、長く整えるより、短い文で自分の体験や気持ちを書くことから始めます。
- 絵日記、今日の出来事、すきなものは書きやすいテーマです。
- 最初は2〜3文でも十分です。
- ひらがな中心で書き、直す場所は一度に一つにします。
- 親は文章を作るより、思い出す質問をします。
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