「夏休みにがんばったこと」は、特別な賞を取った話でなくても作文になります。毎日の音読、家の手伝い、運動、早起きのように、前はうまくできなかったけれど、少し続けて変わったことを一つ選ぶと書きやすくなります。
この記事では、題材の選び方から、できなかったこと・工夫・変化をつなぐ構成、学年別の例文まで紹介します。例文はそのまま写すためではなく、自分の夏休みを思い出すための見本として使ってください。
先に結論:この順番で書けばまとまります
- 夏休みに続けたことを一つ選ぶ。
- 最初にできなかったことを書く。
- 工夫したことや、印象に残った一場面を書く。
- 前と比べて変わったこと、次にしたいことを書く。
「がんばったこと」は何を選べばいい?
迷ったら、「毎日したこと」よりも変化があったことを探します。毎日できたかどうかより、最初の自分と今の自分を比べられる題材の方が、作文の中心になります。
| 題材 | がんばった一場面 | 前と変わったこと |
|---|---|---|
| 毎日の音読 | つかえた段落を、声を小さく区切って読んだ。 | 前より止まらず読めた。 |
| 料理や家の手伝い | 包丁を使わず、材料を洗って並べた。 | 家族の仕事を少し任せてもらえた。 |
| 水泳・なわとび・運動 | できなかった動きを何度も試した。 | 一回だけ、最後までできた。 |
| 早起き・片づけ | 眠い朝に布団をたたみ、机を整えた。 | 声をかけられる前に動けた日が増えた。 |
| 自由研究・観察 | 同じ場所を何日か続けて記録した。 | 小さな違いに気づけるようになった。 |
| 人に声をかける | 困っている家族に、自分から手伝いを申し出た。 | 相手の様子を見るようになった。 |
「毎日できなかったから書けない」と考えなくて大丈夫です。三日続けたこと、失敗したけれどやり直したこと、誰かに頼まれる前に一度できたことも、立派な題材です。
作文の構成は4段落が書きやすい
がんばったこと作文は、最初からきれいな文章を作ろうとせず、4つの箱にメモを入れると進みます。原稿用紙の枚数に合わせて、なかの段落をふくらませたり、短くしたりしてください。
| 段落 | 書くこと | 自分に聞く質問 |
|---|---|---|
| はじめ | 何を、いつからがんばったか。 | 夏休みに何を続けた? |
| なか1 | 最初に困ったこと、できなかったこと。 | 初日はどんな様子だった? |
| なか2 | 工夫したこと、くり返したこと、印象に残る場面。 | どこを変えた?何回試した? |
| おわり | できるようになったこと、気づき、次にしたいこと。 | 前と比べて何が変わった? |
作文の中心は「できた」ではなく「どう変わった」
「なわとびができるようになった」だけでは、読んだ人は途中の様子を想像しにくいものです。「最初は一回で引っかかった」「縄を回す速さを変えた」「十回続いたとき、足元を見ていたことに気づいた」のように、変化の途中を一場面で見せると、その子の努力が伝わります。
作文を書く前の観察メモ
「がんばりました」「うれしかったです」だけで終わるときは、文章を書く前に五感と体の様子をメモします。全部を使う必要はありません。思い出せるものを一つ選ぶだけで、文が自分のものになります。
| メモの種類 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 見えたもの | 色、形、場所、相手の表情。 | 赤い丸、机の上、母の笑顔。 |
| 聞こえたもの | 音、言葉、周りの様子。 | ページをめくる音、「もう一回」。 |
| 体の感じ | 手、足、顔、呼吸の変化。 | 手が汗ばんだ、息が速くなった。 |
| 気持ち | 始め・途中・最後の気持ち。 | 不安→くやしい→少し自信。 |
| 変化 | 昨日や初日との違い。 | 五分で止まったが、今日は十ページ読めた。 |
学年別の書き方
| 学年 | 書きやすい重点 | 文の目安 |
|---|---|---|
| 小学1・2年生 | したこと、見えたもの、気持ちを短く書く。 | 4〜6文 |
| 小学3・4年生 | できなかったことと、工夫したことをつなぐ。 | 8〜12文 |
| 小学5・6年生 | 続けた理由や、自分の考えの変化まで書く。 | 原稿用紙1〜2枚 |
小学1・2年生は、したことを順番に書き、見えたものや気持ちを一つ足せば十分です。小学3・4年生は、できなかったことと工夫したことをつなぎます。小学5・6年生は、なぜ続けたのか、考え方がどう変わったのかまで書くと、内容に深みが出ます。
学年別の例文
小学1・2年生の例文:音読をがんばった
夏休みに、毎日音読をしました。はじめは長い文で止まりました。お母さんと一文ずつ読むと、少しずつ読めるようになりました。最後の日は、前より大きな声で読めてうれしかったです。
低学年は、最初の様子・したこと・できたことを短い文で並べます。
小学3・4年生の例文:なわとびをがんばった
ぼくは夏休みに、二重とびを練習しました。初めは一回も続かず、縄が足に当たって何度も止まりました。そこで、いきなり跳ぶのではなく、縄を速く回す練習から始めました。夕方の公園で十回続いたとき、音がいつもより小さく聞こえました。まだ安定しないので、次は二十回を目標にしたいです。
中学年は、失敗・工夫・成功した場面を順番に入れます。
小学5・6年生の例文:家の手伝いをがんばった
今年の夏休みは、夕食後の皿洗いを担当しました。最初は家族が食べ終わる時間がばらばらで、片づけが思ったより長くかかりました。そこで、先に水につける皿とすぐ洗える皿を分け、最後に流し台を拭く順番に変えました。日によって量は違っても、手順を決めると気持ちが楽になりました。手伝いは「言われたからする」ものだと思っていましたが、家の人が休める時間を作ることでもあると気づきました。
高学年は、行動だけでなく、考え方がどう変わったかまで書くと自分らしい作文になります。
「がんばった」を具体的にする言い換え
| ありがちな文 | 足りないもの | 書き換えの方向 |
|---|---|---|
| 毎日、なわとびをがんばりました。 | どこで何回したか。 | 最初に引っかかった場面と、続けた工夫を書く。 |
| 大変だったけれど楽しかったです。 | 大変さの中身。 | 足が痛い、息が切れるなど体の様子を一つ入れる。 |
| できるようになってうれしかったです。 | できる前との違い。 | 何回目に、何ができたのかを具体化する。 |
| 家族にほめられました。 | ほめられた言葉と自分の反応。 | 「続けてよかったね」と言われ、肩の力が抜けた、など。 |
「がんばった」を全部消す必要はありません。ただし、同じ段落に何度も出てくるときは、手の動き、体の疲れ、聞こえた言葉、続けた理由のどれかに置き換えてみましょう。
保護者が手伝うときの声かけ
大人が作文を代わりに書くと、形は整っても本人の記憶や言葉が消えやすくなります。まずは一つ質問し、子どもが話した言葉を短いメモにします。
| 子どもが止まるところ | 避けたい言い方 | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 題材が決まらない | もっとすごいことを書いて。 | 夏休みの前と後で、少し変わったことはある? |
| 「がんばった」が続く | 同じ言葉を使わないで。 | そのとき、手や足はどう動いていた? |
| 失敗を書きたくない | できたことだけ書こう。 | 最初は何が難しかった?そこからどうした? |
| 文を大人に任せる | こう書けばいいよ。 | 今話してくれたことを、一文だけ紙に置いてみよう。 |
練習問題
先に答えを開かず、メモだけでも作ってみましょう。
| 練習 | すること |
|---|---|
| 1 | 「続けたこと」を一つ選び、初日の様子を一文で書く。 |
| 2 | できなかったことを、「でも」や「そこで」を使って次の文につなぐ。 |
| 3 | 見えたもの・聞こえたもの・体の感じから一つ選び、文に足す。 |
| 4 | 最後に、夏休み前と比べて変わったことを一文で書く。 |
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題材や構成をもう少し探したいとき
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よくある質問
特別な体験がない場合はどうすればいいですか。
毎日続かなかったことも書けますか。
作文は何文字くらい必要ですか。
例文を参考にするときの注意はありますか。
作文の題名はどう決めればいいですか。
まとめ
夏休みにがんばったこと作文は、立派な実績を競う作文ではありません。最初の自分、途中で工夫したこと、今の自分を一つの話につなげれば、身近な題材でも読み手に伝わります。
- 題材は、前と後で少し変化があったことを一つ選ぶ。
- 「できなかったこと→工夫→印象に残る場面→変化」の順に並べる。
- 音、色、体の感じ、会話のどれかを一つ入れる。
- 例文を写さず、自分の体験と言葉に置き換える。
題材をもっと探したいときは、夏休みの作文テーマ50選、作文の基本を確認したいときは小学生の作文の書き方もあわせて読んでみてください。


