📌 30秒でわかる結論
- 書き出しには5つのパターン(型)がある
- いちばん簡単なのは「セリフ(会話)から始める」型
- 「〜しました。」だけの書き出しは単調になりやすいので一工夫しよう
- 書き出しの目安は2〜3文・40〜80字程度
- 書き出しのパターンを覚えると、どんなテーマでも書き始めやすくなる



この記事では、小学生の作文指導で実際に効果があった書き出しの5パターンを、 例文つきでわかりやすく解説します。運動会・読書感想文・遠足・自由研究など、 よく出るテーマの書き出し例もまとめて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
書き出しがなぜ大切なの?
作文を読む人(先生や家族)が最初に目を通すのが「書き出し」です。 書き出しで「おもしろそう!」と思ってもらえると、最後まで読みたくなります。 逆に単調な書き出しだと、どんなに内容が良くても伝わりにくくなってしまいます。
小学校の国語では、文部科学省の学習指導要領でも 「相手を意識して書く」「書き出しや結びを工夫する」ことが 3〜6年生の目標として示されています。 (参考:文部科学省 学習指導要領)
💡 書き出しの2つの役割
① 読み手を「この作文を読みたい」という気持ちにさせる
② 「何について書かれているか」を最初に伝える
つまり、書き出しさえ決まれば、その後の文章もスラスラ書きやすくなります。 まず「どのパターンで始めるか」を選ぶことが、作文攻略の第一歩です。
書き出しの5つのパターン
書き出しの型は大きく5つに分けられます。 どれが「正解」というわけではないので、書きやすいものを1つ選んで試してみましょう。
| パターン | 特徴 | 難易度 |
|---|---|---|
| ①セリフ | 会話やかけ声から始める。場面にすぐ引き込める | ★☆☆ 簡単 |
| ②情景 | その日の天気・場所・様子を描写。情景が浮かびやすい | ★★☆ 普通 |
| ③疑問文 | 「〜とはなんだろう?」で始める。読み手が考えたくなる | ★☆☆ 簡単 |
| ④気持ち | 「うれしかった」「ドキドキした」など感情から始める | ★☆☆ 簡単 |
| ⑤五感 | においや音など「体の感覚」から始める。臨場感が出る | ★★☆ 普通 |
パターン① セリフ(会話)から始める
だれかのセリフや、その場の音・かけ声を最初の一文にする方法です。 セリフは「かぎかっこ(「 」)」を使って書きます。 読んだ人がすぐにその場の雰囲気を想像できるので、 書き出しが思い浮かばないときに一番オススメのパターンです。
📝 例文
- 「よーい、ドン!」の声が、グラウンド中に響いた。
- 「おいしい!」と思わず声に出てしまった。
- 「もう一回やりたい。」それが、体験が終わったときのわたしの正直な気持ちだった。
- 「なんでこんなに重いんだろう。」と、荷物を持ちながらぼくはつぶやいた。
パターン② 情景・場面描写から始める
「その日の天気・場所・時間帯・まわりの様子」を最初に書く方法です。 読んだ人が情景(絵)を頭に浮かべやすくなります。 天気や場所をていねいに描写するだけで、文章に奥行きが生まれます。
📝 例文
- 青空の下、白いテントがずらりと並ぶグラウンドは、朝からいつもとちがう空気だった。
- その日、バスの窓から見えた山は、てっぺんまで緑におおわれていた。
- 図書館の中は静かで、わたしがページをめくる音だけが聞こえた。
- 夏休み最後の朝、外はまぶしいくらいの晴れだった。
パターン③ 疑問文から始める
「〜とはなんだろう?」「なぜ〜なのだろう?」のように、 疑問の形で書き始めるパターンです。 読み手が「そういえばどうなんだろう?」と考えたくなるので、 読書感想文や意見作文に特に向いています。
📝 例文
- 本当の「やさしさ」とはどういうことだろうと、この本を読んで考えた。
- なぜ、あのとき声をかけられなかったのだろう。
- みんなで協力するとはどういうことか、運動会で初めてわかった気がした。
- この虫はどこから来たのだろう?自由研究のテーマはそこから始まった。
パターン④ 気持ちから始める
「うれしかった」「ドキドキした」「くやしかった」など、 そのとき感じた気持ちをストレートに書く方法です。 「自分の本音」から入るので、書きやすくて読み手にも伝わりやすいパターンです。
📝 例文
- ゴールしたとき、涙が出るほどうれしかった。
- あんなにくやしかったことは、今まで一度もなかった。
- 読み始めてすぐ、わたしはドキッとした。
- 正直に言うと、最初はまったく乗り気ではなかった。
パターン⑤ 体の感覚(五感)から始める
見た・聞いた・においがした・さわった感触など、 「体で感じたこと」を書き出しにするパターンです。 その場にいるような臨場感が出るので、体験作文で特に力を発揮します。
📝 例文
- (においを感じた)バーベキューの煙のにおいがしてきたとき、胸がわくわくした。
- (音を聞いた)遠くからお囃子の音が聞こえてきた。
- (さわった感触)どろだんごを握ったとき、思ったより冷たくてびっくりした。
- (目で見た)見たことがないくらい大きなひまわりが、目の前にあった。
テーマ別 書き出し例文集
よく出る作文テーマの書き出し例を一覧にまとめました。 そのままコピーするのではなく、自分の体験に合わせて言葉を変えて使ってください。
| テーマ | パターン | 書き出し例文 |
|---|---|---|
| 運動会 | ①セリフ | 「よーい、ドン!」のピストルの音が、グラウンドに響きわたった。 |
| 運動会 | ④気持ち | バトンを受け取ったとき、心臓がドキドキと大きく鳴った。 |
| 読書感想文 | ③疑問文 | 本当の「友だち」とはどういうものか、わたしはずっと考えながら読んでいた。 |
| 読書感想文 | ④気持ち | 読み始めてすぐ、わたしはドキッとした。主人公がとった行動が、自分に似ていたからだ。 |
| 遠足 | ②情景 | バスの窓から見えた山は、てっぺんまで緑におおわれていて、空と色がとけあっていた。 |
| 遠足 | ⑤五感 | 着いたとたん、森の中のひんやりとした空気と土のにおいが鼻に広がった。 |
| 自由研究 | ③疑問文 | この虫はどこから来て、何を食べているのだろう。その疑問が、今年の自由研究のスタートだった。 |
| 修学旅行 | ①セリフ | 「おはよう!はやく行こう!」友だちの声で、わたしは一気に目が覚めた。 |
| 夏休みの思い出 | ⑤五感 | じりじりと照りつける太陽の下、海の塩のにおいが風にまじってやってきた。 |
📌 例文の使い方
上の例文をそのまま使うのではなく、「自分が体験した場面・感じた気持ち」に
言葉を入れ替えて使いましょう。
「型だけ借りて、中身は自分の言葉で」が正しい使い方です。
やりがちなNG書き出しと改善例
作文指導でよく見られる「単調になりがちな書き出し」と、 それをどう変えるとよいかをセットで紹介します。
書き出しを書いたあと本文につなげるコツ
書き出しができたら、次は「本文」へのつなぎです。 書き出しの種類に合わせた「つなぎ方」を覚えておくと、 2文目以降もスムーズに書けます。
例)「よーい、ドン!」… → その合図は〇〇小学校の運動会で、リレーが始まった瞬間のものだ。
例)青空の下…テントが並んでいた。 → そんな朝、わたしはドキドキしながら教室を出た。
例)本当の友だちとは何だろう。 → そう思ったのは、この本の3ページ目を読んだときだ。
例)ゴールしたとき、涙が出るほどうれしかった。 → それには理由がある。
📌 「書き出し → 理由 → 体験 → 感想」 の流れで書くと、 どんなテーマでも自然にまとまります。書き出しで「引き込んで」、 次の文で「状況を説明する」と覚えておきましょう。
よくある質問(FAQ)
まとめ・チェックリスト
この記事で紹介した書き出しのポイントをまとめます。 作文を書く前に一度確認してみてください。
☑ 作文の書き出しチェックリスト
- ☑ 書き出しのパターン(セリフ・情景・疑問・気持ち・五感)を1つ選んだ
- ☑ 「〜しました」だけで終わらない書き出しになっている
- ☑ 書き出しの長さは2〜3文(40〜80字)程度に収めた
- ☑ 読んだ人が「どんな場面か」をイメージできる書き出しになっている
- ☑ 書き出しのあとに「状況の説明」か「理由」をつなげた
- ☑ 例文を参考にしたときは、自分の言葉に置き換えた
- ☑ 書き出しができたら「書き出し→理由→体験→感想」の流れで書き進めた
書き出しのパターンさえ覚えてしまえば、どんな作文テーマでも 迷わず書き始めることができます。 最初は「セリフ型」から試してみるのがいちばんおすすめです。 ぜひ今日の宿題からさっそく使ってみてください!
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この記事を書いた人
小学校の国語・作文指導を10年以上経験した元教員。 「書き方がわからない」という子どもの悩みに向き合い続けてきた。 とくに書き出し・結び・構成の型を教えることで、 苦手な子どもが短期間で自信をもって書けるようになる指導を得意とする。 Studysppでは、宿題・テスト前にすぐ使える実践的な記事を執筆している。


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