作者
作者⇒兼好法師
漢字を忘れてしまう人が多いので注意。
「生徒が自然の草を食べて健康になった。」と覚えると徒然草と兼好法師の組み合わせが覚えられるのでおすすめです。
※兼好の漢字は注意。
現代語訳
仁和寺にある法師、
仁和寺⇒にんなじ
ある⇒この「ある」には、「とある」という意味と、仁和寺に「いる」という意味の二つの意味があります。
「仁和寺にいる、とある僧は、」
年寄るまで石清水を拝まざりければ、
「年寄るまで」⇒「年寄りになるまで」「年をとるまで」
「石清水」⇒「石清水八幡宮」という有名なお寺の名前。読み方は「いわしみず」
「けれ」⇒過去の意味
「ざり」⇒打消の「ず」が変化した形。今でも「開かずの踏切」は「開かない踏切」という意味ですね。
「拝む」⇒「参拝する」
「年寄りになるまで、石清水を参拝しなかったので、」
心うく覚えて、
「うく」⇒漢字で書くと「憂く」憂鬱と同じ漢字ですね。同じイメージで大丈夫です。現代語訳は「残念に思って」「情けなく思って」。
「残念に思って、」
あるとき思ひ立ちて、ただ一人かちより詣でけり。
「思ひ立ちて」⇒「思い立って」。年を取るまで有名なお寺に行ったことがなかったので、あるとき行こうと思ったんですね。
「ただ一人」⇒「たった一人で」
「かち」⇒漢字で書くと「徒歩」。現代語訳は「歩いて」
「詣で」⇒「初詣」と同じ漢字ですね。現代語訳は「参拝する」で大丈夫です。
「けり」⇒過去の意味。
「あるとき、行こうと思い立って、たった一人で徒歩で参拝した。」
極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
「極楽寺・高良」⇒お寺の名前。「高良」の読み方は「こうら」。
「かばかり」⇒「これだけのもの」
「心得て」⇒「思い込んで」
「けり」⇒過去の意味
「極楽寺・高良などを参拝して、これだけのものかと思い込んで帰った。」
さて、かたへの人にあひて、
「かたへ」⇒「仲間」「そばの人」
「帰ったあとに、仲間の人に会って、」
石清水八幡宮というお寺は山の頂上にあるんですね。
しかし、この僧は、石清水に行く道の途中にある極楽寺と高良だけを見て
「これだけのものか」と思い込んで帰ってしまったんですね。
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