【中学】枕草子の現代語訳(秋)

秋 古文

ジャンル

ジャンルは随筆

枕草子は、三大随筆と呼ばれる作品の一つです。

三大随筆は「方丈記」「徒然草」「枕草子」

時代は平安時代。

現代語訳

秋は夕暮れ。

これも最後に「をかし」が省略されていますね。

「秋は夕暮れがいいよね」という意味。

夕日のさして山の端いと近うなりたるに、

読み方注意!

「山の端」「やまのは」

「近う」「ちこう」

古文は助詞の「が」や「を」が省略されることが多いです。さらに、古文のなかの「の」を「が」に置き換えると読みやすいことが多いです。

「夕日がさして、山の端がとても近くなったときに」と訳せば良いですね。

「いと」「とても」

イメージしてみましょう。夕日が沈みかけているときは、太陽と山が重なっていきますよね。「もう少しで太陽が沈むときに」ということです。

烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛びいそぐさへあはれなり。

「カラスが寝るところへ行くとしても、三羽四羽、二羽三羽集まって、飛び急ぐことさえ、しみじみと感じる。」

「あはれなり」「趣深い」でも良いですが、悲しい感じの趣深いなので、しみじみと感じると訳したほうが適していますね。

まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。

「雁」「かり」と読みます。鳥の種類ですね。

「まして雁などが列になって飛んでいるのが、とても小さく見えることはとても趣深い。」

「いと」が二つも出てきましたね。どちらも「とても」と訳して問題ありません。

イメージしてみましょう。山の夕日が沈みそうな様子を眺めているときに、遠くで鳥が列をなして飛んでいるのが小さく見えている感じです。趣深いですね?

日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

読み方注意!

「風の音」「かぜのおと」

「虫の音」「むしのね」

「日が沈んでしまって、風の音、虫の鳴き声などは、いまさら言うまでもない。」

「はたいふべきにあらず」は、「言葉にすることができない」と訳す先生もいます。

「日が沈んでしまった後に、風の音や、虫の鳴き声などが趣深いのは、いまさら言葉にするまでもないくらいに当たり前に趣深さを感じています」ということですね。

まとめ

秋は夕暮れが趣深い。夕日がさして、山の端と夕日がとても近くなっているときに、カラスが寝るところへ行くとしても、三羽四羽、二羽三羽集まって、飛び急ぐ様子さえしみじみと感じる。まして、雁などが列をなして飛んでいるのが、とても小さく見えるのは、とても趣深い。日が沈んでしまった後の、風の音や虫の音などはいまさら言うまでもない。

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