小学生の国語記述問題の書き方|理由・気持ち・抜き出し・字数調整

小学生の国語記述問題。理由・気持ち・抜き出し・要約・字数調整の図解 国語

国語の記述問題は、思いついたことを書く問題ではありません。設問の条件を読み、本文の根拠を探し、必要な言葉を一文に整える問題です。

「何を書けばよいか分からない」「答えが短すぎる」「字数に収まらない」という小学生に向けて、理由・気持ち・内容説明・抜き出し・要約の書き方を、オリジナル例と図解でまとめます。

図1 国語記述問題を解く5つの手順図1 国語記述問題を解く5つの手順。日本語の文字はサイト内で読みやすいフォントを指定しています。記述問題は「思いつく」より「組み立てる」1 設問何を聞く?2 根拠本文のどこ?3 部品誰が・何を?4 文末問いに合わせる5 見直し抜けはない?
図1 国語記述問題を解く5つの手順

最初に設問の条件を分ける

本文を読み始める前に、設問の中から「何を答えるか」「字数はいくつか」「本文から抜き出すのか」を拾います。ここを曖昧にすると、本文の内容は合っていても、問いに合わない答えになりやすいからです。

順番すること自分への質問
1設問を読む理由?気持ち?抜き出し?
2条件に線を引く字数・文末・指定語は?
3根拠を探す本文のどの場面・段落?
4部品を集める誰が・何を・なぜ?
5一文に整える問いに答える文末か?
6答案を点検する根拠と字数に合うか?

「なぜ」とあれば理由、「どんな気持ち」とあれば心情と根拠、「本文中から抜き出し」とあれば本文の言葉を探します。設問の最後の言葉は、答案の形を決める目印です。

本文の根拠は一つの種類だけで決めない

根拠の種類見つける場所答案に使うとき
出来事設問の場面の前後理由や変化のきっかけ
行動・表情物語文の描写気持ちを説明する材料
会話かぎかっこの中と前後考え・相手への思い
接続詞説明文の文頭原因・反対・まとめの関係
文末表現段落の最後やまとめ筆者の判断や主張
くり返しの語複数の段落・場面文章の中心を判断

物語文なら、気持ちを表す言葉だけでなく、行動や会話、その前に起きた出来事を一緒に見ます。説明文なら、接続詞、段落の最後、くり返される語に注目します。答えを書く前に、「この答えは本文のどこから分かるか」を指せる状態にします。

答案は部品を集めてから一文にする

答案の部品確認すること短い例
主語誰・何についてか主人公は
出来事何が起きたか友達に声をかけられた
考え・気持ちどう思ったか安心した
理由なぜそう思ったか一人で悩まなくてよいと分かったから
文末設問と形が合うか〜気持ち。

いきなり長い文を書こうとせず、主語、出来事、考えや気持ち、理由、文末の順に確認します。すべての部品が必要とは限りませんが、理由や気持ちの記述では「心情だけ」「出来事だけ」で終わらないようにします。

図2 設問別の答えの型図2 設問別の答えの型。日本語の文字はサイト内で読みやすいフォントを指定しています。設問の言葉で、答えの文末を決める理由〜からです。出来事・原因を入れる気持ち〜と思う気持ち。行動・会話を根拠にする内容説明〜ということ。主語を省きすぎない要約〜が大切だ。中心と理由に絞る
図2 設問別の答えの型

設問別の例文で比べる

次の例は、同じ本文から設問に応じて答え方を変える練習です。答案を作るときは、本文の言葉を使いながら、問いに必要な部分だけを選びます。

設問根拠になる本文答案例
なぜ、ゆうたは窓を閉めたのですか。風が強まり、ノートの紙がめくれた。ノートの紙が風でめくれたからです。
さきはどんな気持ちでしたか。発表前に原稿を何度も見た。発表がうまくできるか心配な気持ち。
筆者が伝えたいことは何ですか。身近な工夫を続けることが大切だ。身近な工夫を続けることが大切だということ。
本文中から「理由を表す接続詞」を抜き出しなさい。そのため、空気が入れ替わる。そのため

一つ目は原因を答えるので「紙がめくれた」を入れます。二つ目は心情だけでなく、発表前の行動を根拠にします。三つ目は具体例ではなく、文章全体をまとめる筆者の考えを残しています。四つ目は抜き出しなので、本文の表現を言い換えません。

字数に合わせて答案を整える

指定まず入れるもの削る・整える順番
20字以内中心となる内容重複→細かな様子
40字以内中心+理由重複→例の細部→言い換え
80字以内中心+理由+必要な補足同じ内容をまとめる
抜き出し本文の表現字数・始まり・終わりを確認

字数調整は、最初から短く書くより、まず必要な部品を入れてから整理します。削る順番は、同じ意味の重複、細かな様子、具体例の細部です。中心となる主張や、理由を問われたときの原因まで消すと、短くても答えになりません。

図3 記述答案の字数を調整する順番図3 記述答案の字数を調整する順番。日本語の文字はサイト内で読みやすいフォントを指定しています。字数に合わないときは、下から順に整理する① 重複を削る同じ意味の言葉② 細部を削る数字・細かな様子③ 例をまとめる共通する言葉へ残す主張・理由削る前に、設問の条件と本文の中心を確認する
図3 記述答案の字数を調整する順番

よい答案と直したい答案

答案判定理由
楽しかった。何が楽しかったか、本文の根拠がない
友達と練習し、発表できそうだと思えたから。出来事と理由がつながっている
筆者はリサイクルについて書いている。話題で止まり、主張が書けていない
身近な工夫を続けることが大切だ。筆者の考えを短くまとめている

「楽しかった」のような感想だけでは、何が起きたか分かりません。本文の出来事や人物の行動を一つ入れると、根拠のある答えになります。説明文でも、話題を答えるだけでなく、筆者が何を伝えたいのかまで確認します。

学年別の練習方法

学年の目安中心にする練習声かけの例
1・2年生誰が何をしたかを書く答えの中に誰がいる?
3・4年生理由や気持ちを一文にする本文のどの言葉を使った?
5・6年生条件と字数に合わせる中心を残して削れた?

低学年は、誰が何をしたかを一文にする練習から始めます。中学年は、本文の言葉を使って理由や気持ちを説明します。高学年は、字数・文末・指定語など複数の条件を同時に確認します。学年が上がっても、根拠を探す順番は変わりません。

記述問題で大切なのは、きれいな文章を最初から作ることではありません。設問の条件に合わせて、本文から必要な言葉を集め、順番を整えることです。最初は表の「部品」を一つずつ埋めると、書き出しで止まりにくくなります。

答えに迷ったときは、いきなり文章にせず、本文の根拠を短い言葉でメモします。次に、設問が理由を求めているなら「原因→結果」、気持ちを求めているなら「出来事→心情」の順に並べます。最後に「からです」「気持ち」などの文末を足せば、答案の形になります。

家庭での復習では、正解・不正解だけを記録するより、「根拠は見つけられたか」「部品が一つ抜けたか」「字数調整で中心を消したか」を分けると、次に直す場所が分かります。同じ問題を何度も写すより、同じ型の短い問題を一問解く方が、読み方の確認になります。

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無料:記述答案の組み立てメモ

設問から答えを書くまでを5欄に分けたメモです。書き始めで止まるときや、答えが短すぎるときに使えます。

書くこと
設問何を答えるか理由を答える
根拠本文のどの言葉か雨が強くなった
部品誰が・何をしたか主人公は窓を閉めた
文末問いに合う終わり方〜からです
字数条件に合うか45字以内

※答え合わせの前に、本文の根拠を一つ指せるか確認します。

間違えやすい答案

よくある答案つまずきの原因直し方
気持ちを一語だけ書く理由や根拠がないきっかけの出来事を足す
本文を長く写す必要な部分を選べていない設問に関係する言葉だけ残す
自分の経験で答える人物・筆者と自分を混同本文の描写に戻る
字数を先に削りすぎる中心まで消している主張・理由を残して細部を削る
文末が「〜ですか」で終わる設問を写したまま答えの形に直す

提出前の5項目チェック

点検するところ確認する質問直す方法
設問何を答える問題?問いの言葉に丸を付ける
根拠本文の場所を示せる?段落・場面を読み直す
内容誰が・何を・なぜがある?抜けた部品を補う
文末問いの形に合う?〜から・〜気持ちなどに直す
字数条件内で中心が残る?重複・細部から削る

よくある質問

記述問題は本文をそのまま写せばよいですか。

抜き出し問題なら本文の言葉をそのまま使いますが、理由や気持ちの問題では、設問に合う一文へ整えます。本文の根拠を使いながら、主語や文末を補うことが大切です。

答えがいつも短くなります。

まず「誰が」「何を」「なぜ・どう思った」を確認します。理由や気持ちの問題なら、心情だけで終わらず、きっかけになる出来事を一つ加えます。

字数が多すぎるとき、どこを削りますか。

同じ意味の言い換え、細かな数字や様子、具体例の細部から削ります。筆者の主張、人物の気持ち、理由など、設問に直接答える部分は最後まで残します。

抜き出し問題で間違えない方法は?

字数、書き出し、書き終わり、本文中の場所を順番に確認します。自分で言い換えず、設問の条件を満たす一続きの言葉を探します。

気持ちの記述で自分の想像が入ってしまいます。

気持ちを決める前に、行動、表情、会話、出来事へ線を引きます。本文にない経験や理由を足さず、「どの描写からそう思ったか」を説明できる心情を選びます。

記述問題の復習は何をすればよいですか。

正解を写すだけでなく、設問、根拠、自分の答案に分けて比べます。足りなかった部品を一つだけ書き、同じ型の問題を短く解き直します。

まとめ

記述問題は、設問、根拠、答案の部品、文末、字数の順に確認します。本文から必要な言葉を集めてから一文に整えれば、「何を書けばよいか分からない」状態から抜け出しやすくなります。

  • 設問の種類と条件に線を引く。
  • 本文の根拠を一つ以上見つける。
  • 主語・出来事・理由・気持ちを整理する。
  • 設問に合う文末へ直す。
  • 中心を残して字数を調整する。
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