中学生の国語のつまずきポイント第1位…
それは…
古文!!
中学生になってから
おかしいぞ…中学に入ってから国語が苦手になったかもしれん。
なんか定期テストの点数が悪いんじゃが。
と感じ始めた人は多いのではないでしょうか。
その原因の一つとして考えられるのは「古文」を勉強していないことです。
なぜかって?
だって古文以外は小学生のときと難易度変わらないんだもん!^^
すみません…つい煽ってしまいました。
でもこれは事実で、
「小学6年生の教科書」と「中学1年生の教科書」に
出てくる語彙の難しさとか、文章の読みやすさって大差ないんですよね。
文章によっては小学校で扱う教科書のほうが読みにくかったりしますもん。
だから中学生になって「国語の成績が落ちた」と思っていたり、
「小学校のときは得意だったのになぁ」と感じていたりする人は、
中学生から新しく入ってきた「古文」に原因がある可能性が高いんですね。
でも安心してください。
実は中学レベルの古文なんて少し知識を覚えておけば現代文と変わらないです。
やっぱり覚えないといけないの?古文嫌いだわ。
いやちょっと待て!
社会や理科や英語に比べたら圧倒的に覚える量少ないから!
コスパ最強だから!
少し覚えるだけで古文に心配がなくなるなんて、こんな良いことはないでしょ?
前置きが長くなりましたが、古文を読み解くコツを書いていきますね。
これだけは覚えよう。
歴史的仮名遣い
高校入試の場合、古文は現代語訳とセットで出題されます。
だから、大学入試のように古文単語をたくさん覚えたり、活用形を暗唱したりする必要は全くありません。
しかし、そうは言っても
「歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直しなさい」
という問題は定期テストで出題されます。
ただそんなに多くはありません。これだけです。
「歴史的仮名遣い」⇒「現代仮名遣い」
①「ゐ、ゑ、を」⇒「い、え、お」
②「ぢ、づ」⇒「じ、ず」
③単語の最初の文字以外の「はひふへほ」⇒「わいうえお」
④ローマ字に直したときの「au」⇒「ou」
⑤ローマ字に直したときの「iu」⇒「yuu」
⑥ローマ字に直したときの「eu」⇒「you」
⑦「くゎ、ぐゎ」⇒「か、が」
⑧「む」⇒「ん」
この8つだけ!
この8つを覚えるだけで、あなたは定期テストで必ず出題される
「この歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直しなさい」
という問題に絶対正解できるようになるんです!一生!
高校の定期テストでも出題されることは多いですよ!
もう今覚えてしまいましょう!
※④⑤⑥の「ローマ字に直したとき」シリーズだけ少しわかりづらいので補足。
例 『てふてふ』
⇒「てうてう」(はひふへほ⇒わいうえお)
⇒「teuteu」(ローマ字に直した)
⇒「tyoutyou」(eu⇒you)
⇒「ちょうちょう」(ひらがなに直した)
「平塚らいてう」も読むときは「平塚らいちょう」ですね!
ちょっとだけ古文単語
上でも書いたように、高校入試は必ず現代語訳とセットで出題されます。
ただ、定期テストは
一回授業でやった文章だし、いけるっしょ
というふうに古文を原文だけ出題してくる場合が多いです。
まあそれは先生の仰る通りではございますが…
中学の教科書に出てくるいくつかの古文単語だけ覚えておけば問題ありません。
これだけ覚えよう!
「いと」⇒「とても」
「あはれ」⇒「趣がある」
「をかし」⇒「趣がある」
昔の人間は大体
あーあはれあはれ
いとをかし
のように、趣ばかりを感じていたので
「趣がある」「風情がある」「美しい」
という意味を持つ言葉が非常に多いです。
もう全部「風情がある」で訳せば正解でしょ(暴論)
古文単語の勉強がしたくなった方はこちらからどうぞ
ちょっとだけ係り結びの法則
ぞ・なむ・や・か・こそ
大丈夫かしら
まずは
「ぞ・なむ・や・か・こそ」
と30回唱えましょう。覚えてしまいましょう。話はそれからです。
唱えましたか?
覚えられた人はもう半分攻略したようなものです。
こそ已然(いぜん)、他は連体。
どうしたんだろ
「こそ已然(以前)、他は連体」
と30回唱えましょう。覚えてしまいましょう。
覚えましたか?
覚えたらもう
「好きこそものの上手なれ」の「なれ」は何形ですか?
⇒「已然形」(こそ已然)
「なむいいける」の「ける」な何形ですか?
⇒「連体形」(他は連体)
もうマスターしましたね!
中学で「何形ですか?」と聞かれるのは係り結びの問題しかありません。
だからこれさえ覚えておけば怖いものなし!
まとめ
覚えることはこれだけ!
少ししかないんだからもう今この瞬間に覚えてしまいましょう!
覚えたらもう
わし古文とくい
って言えますからね。
現代文が苦手って人も古文だけは得意になってほしいです。
大事なのは演習すること!
以下復習問題。
Ⅰ.次の歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直しなさい。
①なんぢ ②よろづ ③申さむ ④むし ⑤いふ ⑥つはもの ⑦にほひ ⑧かほり ⑨ゐなか ⑩こゑ ⑪をかし ⑫立ちやう ⑬せうと ⑭けふ ⑮うつくしうて ⑯ちかうなりたる ⑰やうやう ⑱言うやう ⑲ぐわんたん ⑳くわきふ
Ⅰの解答
①なんぢ⇒なんじ
「ぢ」⇒「じ」
現代語に訳すと、「おまえ」という意味。
「なむじ」も「なんじ」になるので注意!
意味は同じだよ。
※古文単語は、1つの単語でいろいろな意味を表すことがありますが、
ここではよく訳される意味を書いています。
②よろづ⇒よろず
「づ」⇒「ず」
現代語に訳すと、「たくさん」「あらゆるもの」
③申さむ⇒申さん
「む」⇒「ん」
④むし⇒むし
単語の最初は変化しないので注意!
「うし」じゃないよ!
⑤いふ⇒いう
「ふ」⇒「う」
⑥つはもの⇒つわもの
「は」⇒「わ」
「強者」と書いて「つわもの」
「強い人」「兵士」という意味です。
⑦にほひ⇒におい
「ほ」⇒「お」、「ひ」⇒「い」
⑧かほり⇒かおり
「ほ」⇒「お」
⑨ゐなか⇒いなか
「ゐ」⇒「い」
⑩こゑ⇒こえ
「ゑ」⇒「え」
⑪をかし⇒おかし
「を」⇒「お」
「趣がある」「イイカンジ」という意味。
さっきやったね。覚えてたかな?
⑫立ちやう⇒立ちよう
「やう」⇒「yau」⇒「you」⇒「よう」
「立ち方」という意味
⑬せうと⇒しょうと
「せうと」⇒「seuto」⇒「syouto」⇒「しょうと」
漢字で書くと「兄人」
きょうだいという意味。
⑭けふ⇒きょう
「けふ」⇒「けう」⇒「keu」⇒「kyou」⇒「きょう」
⑮うつくしうて⇒うつくしゅうて
「うつくしうて」⇒「utukusiute」⇒「utukusyuute」⇒「うつくしゅうて」
⑯ちかうなりたる⇒ちこうなりたる
「tikaunaritaru」⇒「tikounaritaru」
⑰やうやう⇒ようよう
「yauyau」⇒「youyou」
「だんだん」という意味。頻出だから覚えておこう!
⑱言ふやう⇒言うよう
「ふ」⇒「う」に直すのを忘れないように。
⑲ぐわんたん⇒がんたん
「ぐわ」⇒「が」
⑳くわきふ⇒かきゅう
「くわ」⇒「か」
「きふ」⇒「きう」⇒「きゅう」
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