小学生のインタビューの仕方|質問の作り方・聞き方・まとめ方

インタビューの宿題で「何を聞けばいいか分からない」となるのは、質問をいきなり作ろうとするからです。先に「何を知りたいか」を一文で決め、相手について少し調べます。すると、調べても分からないことと、実際に聞きたいことが見えてきます。

インタビューは、質問をして答えを集めるだけの活動ではありません。相手の言葉を待ち、必要なら聞き返し、事実と自分の考えを分け、読み手に伝わる形へ整理します。この記事では、家族への聞き取りから地域の人への取材まで使える順番を、準備からまとめまで解説します。

インタビューは「調べる・聞く・整理する・伝える」の流れで進めるインタビューは「調べる・聞く・整理する・伝える」の流れで進める。小学生向けの日本語説明図です。①調べる知りたいことを三つに絞る下調べをする②聞く質問を一つずつ相手の言葉を待つ聞き返す③整理する事実・具体例・感想を分けるメモを並べ替える④伝える題名・導入・本文・自分の考えを書く公開範囲を確認
インタビューは「調べる・聞く・整理する・伝える」の流れで進める

インタビューは4段階で進める

段階することできたかの目安残すもの
目的何を知りたいか決める一文で言える調べる問い
下調べ本や公式資料を見る知っていることと疑問が分かれる質問の候補
依頼相手・日時・方法を相談相手が内容を理解している約束のメモ
質問順番に聞き、答えを待つ相手の言葉が増えるキーワード
整理事実と感想を分ける情報の出所が分かる記録表
発信記事・新聞・発表にする伝えたいことが一つある原稿・図・引用

最初に決めるのは、相手ではなく目的です。「仕事について聞く」だけでは広いため、「一日の中でどんな工夫をしているかを知る」のように、知りたいことを一文にします。目的が決まれば、質問の数を増やさずに、必要な情報へ近づけます。

相手に依頼するときは、誰が、何のために、どのくらいの時間で聞くのかを伝えます。日時や場所、メモ・録音・写真の有無、完成したものを見せるかも先に相談します。家の人や先生に連絡を手伝ってもらって構いません。

目的から質問を作る

目的のタイプ知りたいこと質問の例まとめ方
仕事を知る仕事の内容・工夫一日の中で大切な仕事は?仕事の流れ
技術を知る練習・道具・失敗上達するために何をした?工夫と具体例
地域を知る昔と今・変化以前と変わった所は?変化の比較
人の思いを知る始めた理由・続ける理由なぜ続けている?理由とエピソード
課題を調べる事実・立場・解決策困っていることは?複数の視点
質問は「事実・具体例・理由」の三段で深める質問は「事実・具体例・理由」の三段で深める。小学生向けの日本語説明図です。理由・思い具体例・エピソード事実・基本情報下から聞き、話が広がったら上へ進む
質問は「事実・具体例・理由」の三段で深める
質問の段階役割使える形注意点
基本情報話題の土台を作るいつから始めましたか?調べれば分かることを減らす
具体例場面を詳しくする例えばどんなことですか?答えを急がない
理由思いや工夫を知るなぜそうしたのですか?責める聞き方にしない
比較違いや変化を見る昔と今で違う所は?前提を確認する
未来これからを聞く今後やってみたいことは?答えたくない時は無理に聞かない

質問は、基本情報、具体例、理由、比較、未来の順に並べると作りやすくなります。すべての段階を使う必要はありません。目的に関係するものを三〜六問選び、相手が答えた内容に合わせて聞き返す余白を残します。

下調べで分かる情報をそのまま質問にすると、短い答えで終わることがあります。店の営業時間や職業名など、資料で確認できることは先に調べ、「その仕事で特に工夫していること」のように、相手だからこそ答えられる質問を作ります。

答えが広がる質問へ言い換える

質問答えの広がり言い換え例
仕事は楽しいですか?はい・いいえで終わるどんな時に楽しいと感じますか?
毎日忙しいですか?忙しさだけで終わる一日のどの時間が忙しいですか?
大変ですか?相手が答えにくい難しいと感じた場面はありますか?
人気がありますか?基準が曖昧どんな人が、何を理由に選びますか?
昔から変わりませんか?前提が決めつけになる以前と今で変わった所はありますか?

「はい・いいえ」で終わる質問がすべて悪いわけではありません。事実を確認する場面では便利です。ただ、相手の経験や考えを知りたいなら、「どんな時」「例えば」「どうして」「以前と比べて」の言葉を足します。質問を長くしすぎず、一度に一つだけ聞くのがコツです。

聞き返しで具体的な話を引き出す

答えが短いときは、否定せず具体例を頼む答えが短いときは、否定せず具体例を頼む。小学生向けの日本語説明図です。短い答え「楽しいです」そこで終わらない聞き返し「例えば?」「いつそう思う?」具体例出来事・言葉・動きメモに残す
答えが短いときは、否定せず具体例を頼む
相手の答え聞き返し分かることメモする語
道具を工夫したどこを工夫しましたか?具体的な方法道具・方法
失敗もあったその時どうしましたか?対応の仕方出来事・行動
うれしかった何がうれしかったですか?気持ちの理由きっかけ・言葉
昔は違ったいつ頃、どう違いましたか?変化の内容昔・今
分からない答えられる範囲で教えてください話せる範囲の情報保留・別の質問

相手の答えを聞いて「もっと詳しく」と思ったら、すぐに次の用意した質問へ進みません。答えの中から気になった言葉を一つ繰り返し、「その工夫はどこで役立ちますか」「その時はどうしましたか」と聞きます。聞き返しは、相手の答えを否定するものではなく、読み手に伝えるための具体例をお願いする言葉です。

答えにくそうな様子があれば、質問を変えるか、答えなくてもよいと伝えます。インタビューは相手の協力で成り立つため、予定していた情報を全部集めることより、安心して話せることを優先します。

準備シートを作る

準備シートの欄書く内容確認すること
相手名前・立場・関係近所のパン屋さん呼び方を確認
目的何を知りたいか人気のパンの秘密一文にする
下調べ知っている情報店の開店時間質問にしない情報を分ける
質問聞きたいこと三〜六問順番を並べる
方法日時・場所・記録土曜の午前・メモ録音や写真の許可
お礼終わりの言葉ありがとうございました後日見せるか伝える

準備シートには、質問だけでなく、日時、場所、記録方法、お礼の言葉も書きます。質問は紙を見ながら読んで構いません。最初のあいさつ、目的の説明、最後のお礼を練習しておくと、始めと終わりで慌てにくくなります。

録音や写真を使う場合は、使う目的と範囲を具体的に伝えます。「録音してもいい?」だけでなく、「聞き漏らさないために録音し、学校の提出物だけで使います」のように説明します。後で公開先が変わる場合は、もう一度確認します。

メモは全部の言葉ではなく、後で戻れる形に

メモの取り方残すものコツ後で使う場面
キーワード名詞・動詞・数字一語を短く書く記事の見出し
引用候補印象に残る言葉かぎかっこで囲む本文の引用
事実日時・場所・手順自分の感想と分ける説明段落
追加質問その場で浮かんだ疑問星印を付ける聞き返し
自分の気づき聞いて考えたこと答えと混ぜないまとめ・感想

聞きながら文章を全部書こうとすると、相手の表情や話の流れを見落とします。まずキーワード、数字、印象に残った表現を短く書きます。質問番号を付け、答えの途中に追加質問が出たら星印を付けると、後で順番を整理できます。

聞き終わった直後に、記憶が新しいうちにメモを補います。事実と自分の感想を別の色や記号で分けると、まとめるときに混ざりません。相手の言葉を引用する場合は、意味を変えずに書けているか、必要なら本人に確認します。

聞いた内容を記事・新聞・発表にまとめる

聞いた言葉を「事実・引用・自分の考え」に整理してまとめる聞いた言葉を「事実・引用・自分の考え」に整理してまとめる。小学生向けの日本語説明図です。事実いつ・誰に・何を聞いた?情報を整理引用相手の言葉を短く正確に残すかぎかっこ考察聞いて分かった自分の気づき理由を添える確認名前・写真・公開範囲本人に聞く
聞いた言葉を「事実・引用・自分の考え」に整理してまとめる
まとめの部分書く内容注意点
題名何を明らかにする記事か広すぎない題名にするパン屋さんの工夫
導入相手と目的なぜ聞いたかを書く地域の店を調べた
質問と答え重要な答えと具体例全部をそのまま載せない見出しで整理
引用相手の言葉意味を変えない短く正確に引用
考え聞いて分かったこと事実と自分の考えを分ける自分の気づき
お礼・出典協力への感謝・資料誰に聞いたかを確認協力者・参照資料

まとめるときは、聞いたことを順番に全部並べるのではなく、目的に関係する答えを選びます。導入で誰に何を聞いたか、本文で重要な答えと具体例、最後に自分が分かったことを書くと、読み手が調査の流れを追えます。

相手の言葉と自分の考えは、見た目でも分けます。相手の言葉を引用するときは、言葉を変えすぎず、誰の発言かを示します。自分の考えは「聞いて分かったこと」「もっと調べたいこと」のように書き出すと、事実との境界が明確になります。

名前・写真・録音を公開するときの確認

確認すること聞くタイミング伝え方の例記録
名前を出すか依頼するとき名前を記事に書いてよいですか?よい・匿名
写真を使うか撮る前・掲載前写真を撮ってもよいですか?使える写真
録音するか録音ボタンを押す前聞き漏らし防止に録音してよいですか?許可の有無
内容を公開するか完成後・提出前学校外にも見せてよいですか?公開範囲
答えたくない話題質問を作るとき答えにくい質問は飛ばせます無理に聞かない

インタビューの内容を学校内で使うのか、家族に見せるのか、ウェブで公開するのかによって、確認する範囲は変わります。名前、顔写真、店名、録音、発言内容のどれを使うかを分けて、相手に伝えます。迷ったら公開を控え、先生や家の人に相談します。

相手が答えたくない質問を無理に聞かないことも、準備の一部です。個人的な事情や秘密に関わる内容は、テーマに必要かを考えます。聞いた内容を記事に載せる前に、事実や表記に間違いがないか相手へ確認できると、安心してまとめられます。

学年別の進め方

学年の目安始めやすい相手質問の数まとめの形
1〜2年生家族・身近な人二〜三問聞いたことを絵と文で
3〜4年生地域の人・仕事の人三〜五問質問と答えの表
5〜6年生専門家・複数の立場五〜八問導入・本文・考察
どの学年でも相手の都合を優先無理に増やさない許可とお礼を残す

低学年は、家族など身近な相手に二〜三問聞き、絵と短い文でまとめます。中学年は、地域の人や仕事について、質問と答えを表に整理します。高学年は、下調べとインタビューを比べ、聞いて初めて分かったことを考察へつなげます。

どの学年でも、相手の都合、安全、公開範囲を優先します。聞く内容が立派かより、目的を持って質問し、相手の答えを大切に記録し、分かったことを自分の言葉で整理できるかが重要です。

提出前の最終チェック

提出前の確認質問できていればよい状態
目的何を知りたくて聞いた?一文で説明できる
質問答えが広がる聞き方?具体例を聞く質問がある
記録誰のどの言葉?事実と引用が分かる
文章自分の考えがある?聞いた内容と区別できる
公開名前・写真・録音の許可は?公開範囲が決まっている
お礼協力への感謝を伝えた?相手に確認して終える

最後は、準備シートと完成原稿を比べます。目的と関係のない質問が多すぎないか、相手の言葉と自分の考えが混ざっていないか、名前や写真の扱いを確認したかを見ます。お礼を伝え、必要なら完成したものを相手に見せて、インタビューを終えます。

インタビューの準備、質問、記録、公開時の確認について、国立国会図書館 国際子ども図書館「インタビューする」も参考にしています。学校の指示や相手との約束がある場合は、そちらを優先してください。

PRこの欄にはAmazonアソシエイトリンクを含みます。先に本文の手順と無料チェック表を使い、必要な場合だけ家庭に合う教材を選んでください。

無料準備シート:インタビュー前の6項目

  1. 何を知りたい?
  2. 相手は誰?
  3. 下調べで分かったことは?
  4. 質問を三〜六問作った?
  5. 日時・場所・記録方法を決めた?
  6. 名前・写真・録音の確認をした?

準備シートは、質問をたくさん作るための表ではありません。目的に関係する質問を選び、相手が答えやすい順番に並べるために使います。まず一文で目的を書き、下調べで分かったことは質問から外します。

聞き取り中は、用意した質問を全部使わなくても構いません。相手の答えに大事な言葉が出たら、「それは例えばどんなことですか」と一つだけ聞き返します。聞き終わったら、メモを読み返して、記事に使いたい言葉を三つ選びます。

最後に、名前、写真、録音、公開先を確認します。学校に提出するだけなのか、家族に見せるのか、インターネットに公開するのかを分け、相手が分かる言葉で伝えてください。

よくある質問

インタビューとは何ですか。

相手に質問し、話を聞いて必要な情報を集める調査方法です。会話を楽しむだけでなく、何を知りたいかを決め、聞いた内容をメモし、目的に合う形でまとめるところまでが活動になります。

小学生のインタビューは誰にすればよいですか。

家族、地域で働く人、学校の先生、習い事の先生など、調べたいテーマに詳しい人を選びます。相手の都合を確かめ、保護者や先生に依頼方法を相談してから連絡します。

質問は何個用意すればよいですか。

低学年なら二〜三問、中学年なら三〜五問、高学年なら五〜八問を目安にします。数を増やすより、目的に合う質問を順番に作り、話が広がったときの聞き返しを用意します。

「はい」「いいえ」で終わる質問はだめですか。

確認には使えますが、相手の経験や考えを知りたいときは、具体例を聞く形に変えます。「楽しいですか」なら「どんな時に楽しいですか」、「工夫していますか」なら「どこを工夫しましたか」と聞きます。

質問をする順番はありますか。

基本情報から始め、具体例、理由、これからの順にすると、相手も話しやすくなります。最初から答えにくい個人的な質問をせず、相手が答えた内容に合わせて順番を変えて構いません。

相手の答えが短いときはどうしますか。

「例えば?」「その時はどうしましたか?」「もう少し詳しく教えてください」と、答えを否定しない聞き返しを使います。答えたくなさそうな話題は無理に続けず、別の質問へ移ります。

メモは一言一句すべて書くべきですか。

すべてを書くと、相手の顔や話の流れを見られなくなることがあります。まずキーワード、数字、印象に残った言葉を書き、聞き終わった直後に記憶を補います。録音は必ず事前に許可を取ります。

インタビューの録音や写真を使ってもよいですか。

使う前に、録音・撮影の目的と利用範囲を伝えて許可を取ります。名前や顔写真を公開するかも別に確認します。学校内の提出だけか、ウェブに載せるかで確認する内容が変わるため、公開範囲を具体的に伝えます。

聞いたことを作文にするにはどうしますか。

事実、相手の言葉、自分の考えを分けます。導入で誰に何を聞いたかを書き、本文で重要な答えと具体例を整理し、最後に聞いて分かったことや自分の考えをまとめます。

質問をそのまま全部載せてもよいですか。

目的に関係する質問を選び、似た答えをまとめます。相手の言葉の意味を変えないように引用し、短くして省略した場合は、内容が変わっていないか相手に確認します。

インタビューで緊張してしまいます。

質問を紙に書き、最初のあいさつと最後のお礼を練習します。全部を暗記する必要はありません。相手の答えを聞いたら、用意した質問から一つ選ぶだけでも、会話が続きやすくなります。

家の人はどこまで手伝ってよいですか。

連絡、日時の調整、安全面、公開範囲の確認を手伝います。質問を作ったりまとめたりする部分は、子どもの考えを聞きながら進めます。完成した文章を相手に見せ、事実や名前に間違いがないか確認するのも大切です。

まとめ

小学生のインタビューは、目的を決め、下調べをして、答えが広がる質問を作るところから始まります。聞くときは相手の言葉を待ち、具体例を聞き返し、メモでは事実と感想を分けます。まとめるときは、引用・自分の考え・公開範囲を確認します。

  • 知りたいことを一文にしてから質問を作る。
  • 基本情報、具体例、理由の順で質問を深める。
  • 「例えば?」「その時どうした?」で聞き返す。
  • メモはキーワードを残し、聞き終わった直後に補う。
  • 名前・写真・録音・公開範囲は相手に確認する。
  • 事実、相手の言葉、自分の考えを分けてまとめる。
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