遠足の作文の書き方【小学生向け】例文つきでわかりやすく解説

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「遠足の作文、何を書けばいいかわからない…」と困っていませんか?

この記事では、小学生が遠足の作文をスラスラ書けるようになるコツを、実際の例文つきでわかりやすく紹介します。低学年・中学年・高学年それぞれに合わせた書き方のポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

正直に言います:「楽しかった」しか書けない子には理由がある

わが子が2年生のとき、遠足の作文をこう書いてきました。

「えんそくに いきました。どうぶつえんで どうぶつを みました。おひるに おべんとうを たべました。たのしかったです。」

4文で終了。先生からは「もう少しくわしく書きましょう」のコメント。

最初は「もっとちゃんと書きなさい」と言いかけたのですが、よく考えてみると、「くわしく」って何をどうすることなのか、子どもには何も伝わっていないんですよね。「楽しかった」以外の言葉を知らないのではなく、楽しかった「中身」をどうやって文章に変換するかを知らないだけでした。

そこからいろいろ試した結果、「遠足の帰り道にひとつだけ質問する」方法が一番うまくいきました。以下で詳しく説明します。

遠足の作文で「何を書けばいいかわからない」3つの原因

多くの子が作文でつまずく理由は、次の3つです。

  • 「楽しかった」で終わってしまう:感想が一言で止まってしまう
  • 出来事を羅列するだけになる:「〇〇に行った。〇〇を食べた。〇〇をした。」の繰り返し
  • 何をメインにすればいいかわからない:遠足で起きたことが多すぎて迷ってしまう

この3つを解決する「型(かた)」を覚えると、誰でも作文が書けるようになります。

帰り道に「たった1つ」だけ聞く

帰宅後に「今日どうだった?」と聞いても「楽しかった」で終わります。これは子どもが悪いのではなく、質問が漠然としすぎているためです。

かわりに、帰り道(記憶が新鮮なうち)に次の1問だけ聞いてみてください。

「今日、ちょっとびっくりしたこと・ちょっと困ったこと・ちょっとおもしろかったことって何かあった?」

「びっくり・困った・おもしろい」という3つの切り口を提示すると、子どもは急に話し始めます。うちの場合は「バスの中でお茶をこぼして、友達にティッシュもらった」という話が出てきて、そこから友達への感謝を主軸にした作文が完成しました。

大事なのはその場で短くメモさせること。翌朝になると7割くらい忘れます(経験談)。

作文を書く前の準備:「3つのメモ」を作ろう

いきなり書き始めると、手が止まってしまいます。まずは3つのメモを紙に書いてみましょう。

①「一番印象に残ったこと」を1つ選ぶ

遠足でいちばん「おっ!」と思ったことを1つだけ選びます。すべてを書こうとすると、どれも浅くなってしまうからです。

例)

  • 班の友達と協力してオリエンテーリングをクリアしたこと
  • 動物園でゴリラと目が合って驚いたこと
  • お弁当のとき、友達のおかずと交換したこと

②「そのとき何を感じたか」を具体的に思い出す

「楽しかった」だけではなく、なぜ楽しかったのか・どんな気持ちだったのかをもう少しくわしく思い出しましょう。

  • ❌「楽しかった」
  • ⭕「ゴールできたとき、みんなで「やったー!」と叫んだら、むねがドキドキした」

③「これからどうしたいか・気づいたこと」をメモする

作文は「楽しかったです。終わり。」で終わらせず、自分が学んだことや、これからやってみたいことで締めるのが上手な書き方です。

遠足の作文の「基本の型」

下の「4段落の型」を使えば、作文の構成で迷いません。

段落内容目安の文章数
1段落目(書き出し)いつ、どこへ遠足に行ったか/一番楽しみにしていたこと2〜3文
2段落目(出来事)一番印象に残った出来事を具体的に説明する4〜6文
3段落目(気持ち)そのときどう感じたか・なぜそう思ったか3〜4文
4段落目(まとめ)遠足を通じて気づいたこと・これからやりたいこと2〜3文

【例文あり】学年別・遠足の作文の書き方

低学年(1・2年生)向けの例文

低学年は、短い文をたくさんつなげるより、1つのことをじっくり書くのがコツです。

○月○日、わたしたちは○○こうえんへ えんそくに いきました。わたしが いちばん たのしみに していたのは、おべんとうを たべることです。

おべんとうのじかんに、となりの○○ちゃんが「これたべる?」と、たまごやきを わけてくれました。○○ちゃんのたまごやきは、あまくて とても おいしかったです。わたしも じぶんの からあげを あげました。

だれかに なにかを あげると、じぶんも うれしくなることが わかりました。こんど おべんとうのときも、なかよく たべたいです。

中学年(3・4年生)向けの例文

中学年は、出来事の「順番」と「気持ちの変化」を意識して書きましょう。

先週、社会科見学で○○工場へ行きました。行く前は「工場なんて機械ばかりで退屈そうだな」と思っていました。

ところが、実際に工場の中に入ると、大きな機械が動く音と熱気に圧倒されました。ガイドの方が「この機械1台で、1日に○万個の部品を作ります」と教えてくれたとき、思わず「えっ、そんなに?」と声が出てしまいました。

最初は退屈だと思っていたのに、終わってみると「もっと見たい」と感じていました。自分の思い込みで判断するのではなく、実際に体験してみることが大切だとわかりました。今度は家族と一緒にもう一度行ってみたいです。

高学年(5・6年生)向けの例文

高学年は、自分の考えや学びを論理的に書くことが求められます。「なぜそう思ったのか」の理由を必ず書きましょう。

○月○日、総合的な学習の一環として、○○歴史博物館へ見学に行きました。今回の遠足では、「江戸時代の人々の生活」をテーマに展示を見て回りました。

特に印象に残ったのは、当時の農民が使っていた農具の展示です。現代の農業機械と比べると、すべてが手作業で行われていたことがわかりました。学芸員の方に「当時の農民は夜明けとともに働き始め、日が沈むまで休まなかった」と教えていただいたとき、現代の便利な生活を当たり前だと思っていた自分を恥ずかしく感じました。

この体験を通じて、歴史を「暗記するもの」ではなく「今の自分の生活と比べるもの」として考えると、ずっと面白くなることに気づきました。今後の社会の授業では、教科書の内容と自分たちの日常生活を関連づけながら学んでいきたいと思います。

「楽しくなかった遠足」の作文はどう書く?

実はこれ、多くの解説記事が触れていない盲点です。

雨で外遊びができなかった、班のメンバーと仲良くできなかった、乗り物酔いで気分が悪かった…正直あまり楽しくなかった遠足でも、作文は書かなければなりません。

そういうとき、無理に「楽しかった」と書かせると、子ども自身が「嘘の作文を書いている」と感じて、文章がどんどん薄くなります。

おすすめは、「最初はうまくいかなかったけれど」型で書くことです。

(例)今回の遠足は、正直なところ最初はあまり気が乗りませんでした。雨で楽しみにしていた外のゲームができなくなったからです。でも、体育館での班対抗クイズ大会になったとき、○○くんが私の知らないことをたくさん知っていて、見直しました。予定が変わってもおもしろくなることがある、と気づけた遠足でした。

「困ったこと・うまくいかなかったこと」を書いた方が、むしろ読み手の印象に残る作文になります。先生も「また楽しかったの作文か…」ではなく「ちゃんと自分の言葉で書いてある」と受け取ってくれます。

作文が上手になる「書き出しフレーズ」10選

書き出しで手が止まりがちな人は、次のフレーズをそのまま使ってみてください。

  1. 「〇月〇日、わたしたちは〇〇へ遠足に行きました。」
  2. 「遠足の中で、一番心に残ったのは〜のことです。」
  3. 「今日の遠足で、私はある大切なことに気づきました。」
  4. 「バスに乗り込んだとき、〇〇のことがとても楽しみでした。」
  5. 「「えっ、本当に?」思わずそう言ったのは、〜を見たときのことです。」
  6. 「遠足に行く前、私は〜だと思っていました。でも実際は…」
  7. 「〇〇に着いたとたん、〜のにおいが鼻をつきました。」
  8. 「班のみんなで〜をしたとき、私は初めて〜を知りました。」
  9. 「「行きたくないな」と思っていた私が、帰る頃には〜と感じていました。」
  10. 「今回の遠足で学んだことを、一言で言うと「〜」です。」

作文でよくある「NGパターン」と直し方

NGパターン①:「〜しました。〜しました。」の繰り返し

NG例:「バスに乗りました。〇〇に着きました。展示を見ました。お昼を食べました。帰りました。楽しかったです。」

改善方法:出来事を全部書こうとせず、1〜2つの出来事に絞って深く書くようにしましょう。

NGパターン②:感想が「楽しかった」「おもしろかった」だけ

改善方法:「楽しかった」の後に「なぜなら〜だからです」を続けるクセをつけましょう。

  • ❌「遠足はとても楽しかったです。」
  • ⭕「遠足はとても楽しかったです。なぜなら、班のみんなで力を合わせてゴールできたからです。」

NGパターン③:まとめがない

「楽しかったです。また行きたいです。終わり。」では、読む人に「何も伝わらない」作文になってしまいます。「この遠足で何を学んだか」「これからどうしたいか」を必ず書きましょう。

作文を書かせてみて気づいた「親のNG行動」

子どもの隣で作文を見ていて「これはやらなければよかった」と思ったことを正直に書いておきます。

  • 「もっとくわしく書いて」と繰り返す:子どもにとって「くわしく」は抽象的すぎて伝わりません。「そのときどんな顔してた?」「声に出してみた?」など具体的な問いに変える方が効果的です。
  • 親が文章を作りすぎる:「こう書いたらいいんじゃない?」と言いながら、気づくとほとんど親の文章になっていた…ということがありました。子どもが自分で書いた文章には、たどたどしくても「その子にしかない言葉」が入っています。そこを消してしまうのは惜しい。
  • 完成を急がせる:宿題の締め切りギリギリに「早く書いて!」と急かすと、子どもは考えることをやめて「短くまとめて終わらせる」方向に走ります。できれば遠足の翌日の夜までに、少しずつ書き始めさせるのが理想的です。

まとめ:遠足の作文で大切な3つのポイント

遠足の作文をうまく書くために覚えておいてほしいことを、最後にまとめます。

  1. 書くテーマは1つに絞る:全部書こうとしない
  2. 「なぜ」「どう感じた」を書く:感想に理由を添える
  3. 「学んだこと・これからのこと」で締める:読んだ人の心に残る作文になる

この記事で紹介した「4段落の型」と「書き出しフレーズ」を使えば、作文が苦手な子でも必ず書けるようになります。帰り道に1つだけ質問する、それだけで作文の材料はほぼ揃います。ぜひ今日の遠足の記憶が新鮮なうちにチャレンジしてみてください。


この記事は、わが子の作文指導を通じて実際に試した方法をもとに書いています。「うちの子はこのケースだったけどどうすれば?」といったご質問は、コメント欄へどうぞ。できる限りお答えします。

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